新着情報・ブログ
ノルウェージャンフォレストキャットは、大型猫種の中でも特に人気があり、ノルウェーを象徴する猫として公式に認められています。その大きく力強い体つきと美しい長毛、そして穏やかな性格と遊び好きな一面が、理想的な猫として多くの人に愛されています。
今回は、ノルウェージャンフォレストキャットの特徴やかかりやすい病気やその治療法、予防法などを詳しく解説します。
■目次
1.ノルウェージャンフォレストキャットという猫種の特徴
2.ノルウェージャンフォレストキャットがかかりやすい病気
3.ノルウェージャンフォレストキャットがかかりやすい病気の治療法
4.肥満対策も重要!
5.ノルウェージャンフォレストキャットがかかりやすい病気を予防するには
6.まとめ
ノルウェージャンフォレストキャットの最大の特徴は、その大きな体と美しく長い毛です。顔立ちはどこか野性的で、筋肉質な骨格と広い胸幅が重厚感を与えています。この大きな体格と豊かな被毛は、原産国であるノルウェーの厳しい冬に適応するためのものです。首回りから胸にかけてはふさふさとした襟毛があり、後ろ足や耳にも飾り毛がついているため、全身が毛に包まれています。
平均体重は約5〜7kgですが、個体によっては10kgを超えることもあります。
性格は温厚で好奇心が強く、大型犬のような賢さと寛容さを兼ね備えていることが多いです。他の猫に比べて警戒心が少なく、初めて会う人にもフレンドリーに接することができます。
また、環境の変化にも柔軟に対応できるため、ペットとして理想的な性格の猫と言えるでしょう。
アニコムの「家庭どうぶつ白書2023」によると、猫全体の平均寿命は14.7歳ですが、ノルウェージャンフォレストキャットの平均寿命は14.0歳とされています。平均的にはやや短命な猫種と言えますが、これはあくまで平均値です。
健康的な生活を送ることで、ノルウェージャンフォレストキャットの長寿を目指していきましょう。
ノルウェージャンフォレストキャットに多く見られる病気について、3つご紹介します。
<肥大型心筋症>
肥大型心筋症はノルウェージャンフォレストキャットに限らず、多くの猫に見られる心臓病です。
左心室の心筋が厚くなり、硬くなることで心臓のポンプ機能が低下し、新鮮な血液がうまく循環しなくなります。
これが進行すると、鬱血性心不全や肺水腫を引き起こし、最終的には命に関わることもあります。
肥大型心筋症についてはこちらで解説しています
<毛球症>
猫は自分の体や他の猫の体を舐めて毛づくろい(グルーミング)をしますが、その際に毛を飲み込んでしまいます。
通常は、飲み込んだ毛は吐き戻すか便として排出されますが、飲み込む量が多い場合や消化機能が低下していると、毛が胃や腸の中で絡まってボール状(毛球)になることがあります。毛球が腸に詰まると、嘔吐や便秘、食欲不振などの症状を引き起こします。
ノルウェージャンフォレストキャットは長毛種であり、毛量も非常に多いため、毛球症になりやすい猫種です。日頃からこまめにブラッシングをして、抜け毛を減らしてあげることが大切です。
<肥大型心筋症の治療法>
肥大型心筋症自体を完治させることは難しいですが、適切な治療を行うことで病気の進行を遅らせることが可能です。定期的に心臓の検査を行い、病状の進行をしっかりと把握することが重要です。
初期から中等度の段階では、βブロッカーやACE阻害剤、抗血栓薬などで治療します。病状が進行し心不全や肺水腫、胸水の貯留が見られる場合は、利尿薬や強心剤を追加することが検討されます。
<毛球症の治療法>
毛球症の治療では、症状に応じて制吐剤や消化管機能を改善する薬、毛球を滑らかにして排泄しやすくする毛球除去薬などが処方されます。
もし毛球が大きくなり腸閉塞などを引き起こしている場合は、胃や腸の切開手術が行われます。
ノルウェージャンフォレストキャットは食欲旺盛ですが、他の猫種に比べてそれほど活動的ではありません。そのため、食事量をコントロールしないと肥満になりやすいです。
特に中年齢以降になると、食欲は変わらないのに活動量が減ってしまうことがあるため、注意が必要です。
猫の肥満についてはこちらで解説しています
対策としては、食事量のコントロールが最も重要です。また、キャットタワーの設置や、猫の興味を引くような動くおもちゃを用意することで運動量を増やし、消費カロリーを上げる工夫も必要です。
肥満は糖尿病のリスクも高めるため、定期的に体重をチェックし、管理していくことが大切です。
肥大型心筋症には、残念ながら予防法がありません。ただし、肥満に関しては、1日の摂取カロリーが必要な量を超えないように気をつけ、おやつはなるべく控えるようにしましょう。また、猫が運動できる環境を意識的に整えることも重要です。
毛球症の予防には、日々のブラッシングが効果的です。抜け毛を減らし、飲み込む毛の量を抑えることで、毛球症を防ぐことができます。
そして定期的に健康診断を受け、病気の早期発見と早期治療に努めることが大切です。大切な愛猫の健康を守るために、定期的なチェックを心がけましょう。
ノルウェージャンフォレストキャットは、大型猫種の中でも特に人気があり、その温厚で好奇心旺盛な性格や、大型犬のような賢さと寛容さを兼ね備えているため、一緒に暮らすのがとても楽しい猫です。
しかし、その一方で、肥大型心筋症、毛球症といった病気にかかりやすい傾向があり、肥満にもなりやすいと言えます。
日頃から愛猫の様子をしっかりと観察し、少しでも違和感があればすぐに獣医師に相談しましょう。
■猫種別の病気についてはこちらで解説しています
・スコティッシュ・フォールドがかかりやすい病気とは?|折れ耳の秘密は病気の始まり?
・マンチカンがかかりやすい病気とは?|小柄な体に潜むリスク
・ラグドールがかかりやすい病気とは?|ぬいぐるみのような見た目に潜む病気
・ミヌエットがかかりやすい病気とは?|愛らしい見た目と隠れたリスク
・ブリティッシュショートヘアがかかりやすい病気とは?|丸顔で大きな瞳、ちょっぴりわがままな猫
・サイベリアンがかかりやすい病気とは?|美しい見た目と穏やかな性格を兼ね備えた猫
・エキゾチックショートヘアがかかりやすい病気とは?|鼻ぺちゃ猫の秘密
京王線笹塚駅から徒歩2分 飼い主様・猫ちゃんに寄り添う医療を
アリーズ猫医療センター
診療案内はこちらから
初診の方はこちらから