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骨関節症は変形性の関節疾患で、動くと痛みを伴います。しかし、猫は痛みを隠す傾向にあるため、発見が遅れてしまうケースも少なくありません。
また、中高齢の猫に発生することが多いものの、スコティッシュフォールドの場合は若年で発症することもあります。
今回はそんな猫の骨関節症について、詳しく解説していきます。
多くは加齢や肥満、外傷などが原因で関節に負担がかかり発症しますが、スコティッシュフォールドは遺伝的に骨関節症を発症しやすいといわれています。
また、一般的には中高齢で発症しやすいものの、遺伝性の場合は若齢で発症することもあります。
動いたときに痛みが出ることから、以下のような症状がみられるようになります。
・ジャンプをしなくなった
・階段の上り下りをしなくなった
・寝ている時間が増えた
・運動を嫌がる
・起き上がりにくそうにしている
・動きが鈍くなった
・トイレの失敗が増えた
・触ろうとすると嫌がる
ただし、骨関節症は高齢の猫に発症することが多いため、加齢性の変化との判別が難しく、病院の受診が遅れてしまうケースもあります。
触診やX線検査などを行い、関節の異常を確認することで診断します。
骨関節症は完治が難しい病気です。そのため、鎮痛消炎剤の投与によって痛みを抑えるような治療を行います。
さらに、関節への負担を減らすために、体重制限(食事の管理など)や適度な運動なども行います。
また、関節の痛みを和らげるようなサプリメントを併用することもあります。
完全に予防することは難しいものの、体重を管理したり、適度な運動によって関節周辺の筋肉を鍛えたりして、なるべく関節に負担をかけないことが大切です。
特に完全室内飼育の猫ちゃんは運動不足に陥りやすいため、キャットタワーで上下運動をさせたり、おもちゃで遊んであげたりして、運動量アップを心がけましょう。
そして、重要なのは早期発見と早期治療です。猫の骨関節症は気がつきにくい病気のため、定期的に検診を受けることをお勧めします。
体重管理や適度な運動は、骨関節症だけでなくさまざまな病気の予防に役立ちます。そのため、おやつや食事の量をしっかりコントロールしつつ、愛猫とのコミュニケーションも兼ねて、おもちゃを使って一緒に遊ぶ時間を設けるようにしましょう。
また、猫は本能的に痛みを隠す習性があるため、愛猫のちょっとした変化に目を向けることも大切です。気になる症状がみられた場合は、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。
猫の骨関節症について、当院でも実際に症例が多数ございます。より詳しく知りたい方は、ぜひ症例集もご覧ください。
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アリーズ猫医療センター