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ウイルス感染症の1つであり、無治療であった場合、致死率は100%と言われております。しかし、早期に発見して治療を行えば治る可能性があります。
この記事では、FIPに関する症状や原因などを獣医師が解説していきます。
【FIP(猫伝染性腹膜炎)とは】
FIPとは、猫コロナウイルスが突然変異することで発症する病気です。
1歳未満の若い猫に発症しやすいといわれており、食欲不振や元気消失、発熱等、様々な症状を示します。
致死率100%と言われており、無治療だった場合は1週間程度で亡くなってしまうのが特徴です。
FIPは怖い病気ではありますが、抗ウイルス薬によって治療ができるようになってきております。
【FIPの猫に認められる症状】
FIPは、ウェットタイプ、ドライタイプ、混合タイプと、大きく3つのタイプに分かれます。
それぞれの共通の症状として
などがありますが、これらはFIP特有の症状ではないため診断するために様々な検査を行なっていきます。
なんだか元気がない、呼吸がおかしい、歩き方がおかしいなど、お家の猫ちゃんがいつもと違うなと感じることがありましたら、早めに受診しましょう。
↓ウェットタイプに関する記事はこちら
https://www.allieys-cat.com/blog/entry/fip-3/
↓ドライタイプに関する記事はこちら
https://www.allieys-cat.com/blog/entry/fip-2/
【FIPの原因】
猫の体内にいた猫コロナウイルスが突然変異し、FIPウイルスになります。
猫コロナウイルス自体が重篤な症状を示すことはありません。
また、ほとんどの猫がこのウイルスを保有しています。
現段階で、なぜ猫コロナウイルスが突然変異するのか分かっておりません。
多頭飼育によるストレスや猫の免疫状態の低下、他のウイルスとの合併などが関与すると考えられています。
【猫コロナウイルスの感染経路】
猫コロナウイルスは、主に感染猫の排泄物から感染すると考えられています。
FIPウイルスは猫から猫へと感染しませんが、猫コロナウイルスは感染します。
猫コロナウイルスに感染しているかどうかは、血液検査やPCR検査によって調べることができます。
しかし、いずれの検査も猫コロナウイルスがFIPウイルスへ変異しているかどうかはわかりません。
FIPを疑う猫の場合は、腹水や胸水のPCR検査などを行うことによって診断していきます。
今回は、FIPに関する症状や原因に関して解説していきました。
次回はFIPの予防や治療に関する解説をします。
FIPは発症するととても怖い病気であり、早期診断、早期治療が重要となってきます。
お家の猫ちゃんがいつもと違うなと感じることがありましたら、まずは当院へご連絡ください。
当院のFIP治療に関して
https://www.allieys-cat.com/fip/
獣医師 下島菜希